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菩提寺

菩提寺というのは先祖の位牌を納めてある寺のことです。
菩提というのは死後の冥福の意味です。先祖の冥福をお願いしている寺という意味になります。

先祖代々の冥福を祈るため、その家は変わらず一つの寺の信徒となるのが普通です。

信徒と菩提寺の関係は相互関係になります。
信徒は菩提寺の経済を守り、菩提寺はその信徒の先祖の冥福を守ってくれるわけです。
江戸時代に、個人は一つの寺に属することとされました。
このため一つの寺は何人かの信徒を持っているのです。

一つの寺の信徒は複数ですから、その寺の経済など運営に関して取りまとめ役が必要となります。
檀徒総代、檀家総代などという形で取りまとめ役が決まります。

土井晩翠の場合、土井家の菩提寺は大林寺でした。
この大林寺の信徒(檀家、檀徒)は幾人居たかは分かりませんが、大きな寺ですので普通よりも多かったのかもしれません。
土井家はこの檀徒たちの取りまとめ役として檀徒総代を務めていました。

大林寺から見れば、土井家は檀徒を代表する家です。
土井晩翠はこのように生まれた時から仏教に縁があったのです。

菩提寺というのは上記のような意味ですが、寺の名前そのものが菩提寺となっている寺があります。
 青森県むつ市にある寺で - 菩提寺
 御所市にある寺で -伏見山菩提院菩提寺
 三田市にある寺で - 菩提寺
などがあります。