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石垣

石垣とは石を積み上げて壁にしたもの。
多くはその壁の一方には土などが詰め込まれ、土留めや建物の台になります。その他には石造りの塀になる事もあります。
国内だけでなく、外国においても城の石垣などによく使用されています。

石垣は国境に使われることもありますし、防御のための施設、補強などのためにも使われます。

石を積み上げて壁状にするとき、これを石垣と言いますが、自然石をそのまま積み上げる場合と、石を割ったり削ったりして出来上がった壁の表面を綺麗にする場合もあります。

経験上から考えられたものと思われますが、様々な石を組み合わせることによって力を分散させ、土圧や地震に対しても強くする積み方が行われています。
また同時に排水についても考慮されています。

スコットランドでは、石を積み上げた塀によって牧草地を囲むこともあります。
アラン島では耕作地の土が風で飛ばされないよう、石の壁で囲むことも見うけられます。

土留めの補強の例として、日本の棚田の壁面を石垣にして崩れにくくしているのはよく見かけられます。

めずらしい例ですが、甘崎城の海中の石垣があります。
これは潮が満ちている間は見えていませんが、潮が引いた時、石垣が現れて敵が容易に攻められないようになっています。

石垣島など台風のよく来るところでは、家の周りを石垣の塀で囲み、強風の被害を軽減している場合があります。
首里城などにおいては、石を正確に切って積み上げ、構造物としている例もあります。

西洋においては以前、石造りの家が多くみられましたが、これは木材が容易に入手できなかった事情もあるようです。
しかし家を作るとなるとある程度高さも必要ですし、絶対に壊れてはなりませんから丈夫にする必要もありますし、さらに積み上げる石と石の間に隙間があるのも良くありません。
このため基礎部分には大きな石を使い、丈夫にするとともに個々の石を削って隙間なく積み上げます。

ヨーロッパでは石と石の間に漆喰を詰めるのが普通ですが、日本では石だけを積み上げる方式が主流となっています。