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葛 (かずら)

葛(かずら)は「クズ」、「ツヅラ」、「カツ」、「ツル」とも読みますが、地面や外壁、樹木などにつたいながら成長する「ツタ」のひとつです。
家紋としてツタを使ったのは8代将軍徳川吉宗です。丈夫で、一度着いたらなかなか離れません。

荒城の月の歌詞でいう石垣に残っている葛(かずら)はどの種類を言おうとしているのか分かりませんが、石垣の表面をつたいながら這い上がっているツタのことを言っていると思われます。

ここではその中の「クズ」について性質など紹介します。

葛は葛根湯(かっこんとう)で有名ですが、その根は薬用として用いられたり食材として使われたりします。
秋の七草としても挙げられています。

つるは、這ったり巻きついたりして10m以上までのびます。
草の姿ではなく、つるや根もとは木のようになり、地面の中に入っている根は長芋のようになります。
花は秋に咲きます。紫色でよい匂いがします。
葛の花は下から順番に上の方に咲きあがっていきます。

成長は早く、刈り取らないでいると里の林を覆いつくすと言われています。
つるは農作業用の材料として用いられましたので、適当に刈り取られ、被害を出したと言うことはきいたことはありません。
ただ、植林したばかりの若木に取りつきますと、若木が引っ張られて曲がったりするため有害なものとして嫌われることもあります。

葛は地下の芋によって繁殖しますので、つるを刈り取るだけでは除去できません。
芋を全部掘り出すのが良いですが、除草剤で駆除できます。

ここでお詫びしておきますが、「くず」と「つた」は正確には別品種ですので、荒城の月の「葛」を解釈違いしているかもしれません。
ご了承下さい。