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文化功労者

日本の文化向上に大きな功績のあった人を文化功労者として顕彰する制度です。
似たようなものとして文化勲章がありますが、それよりも多くの人が選ばれます。終身年金が支給されます。

文化功労者は文化勲章とともにその栄誉をたたえるための顕彰です。
どちらが上位かと言いますと、文化勲章になります。

文化功労者の選定は、まず文化審議会が選考します。次にこの中から文部科学大臣が選んで決定します。
日本の文化向上に寄与したとされる場合、その国籍は日本であることには限定されません。外国人でも選ばれます。
日本研究家であるマリウス・バーサス・ジャンセンは平成11年に選ばれていますし、日本文学者のドナルド・キーンは平成14年に選ばれています。

文化としてのジャンルも限定は無く、種々の分野にわたっています。
例えば、服飾デザイン、将棋、水泳、グラフィックデザイン、囲碁、野球、漫画、サッカー、アニメーション、相撲などです。

文化勲章は、憲法において年金や褒賞金を支給することが禁じられています。
このため、昭和26年、「文化功労者」を設けて年金を支給するようにしたという経緯があります。
文化勲章受章者を文化功労者としても顕彰することにより、文化勲章にたいする年金という実質的な側面も持っています。
ただ、一部にはこれは憲法の規定を逃げるための便法であり、実質的には憲法違反ではないかという説もあります。

現在の支給額は年額350万円となっています。

土井晩翠は文化勲章と共に文化功労者としての顕彰も受けています。