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量子論

量子論というのは物理学の一つですが、光が粒子と波動の両方の性質を持ち、飛び飛びの値しか持てないことを示すなどの理論です。
相対性理論とともに現代の物理学を支える大きな柱となっています。

原子や分子、超電導など微視的世界において重要な理論ですが、目に見える物理的性質、色とか磁性などを説明するためにも有用な理論となっています。

量子論と呼ばれている理論には、量子力学と言う分野の理論と、量子場理論という理論の二つが含まれます。
量子論は実験結果と非常に良い一致を示し、その正しさを示しています。

しかし不思議なことに、量子論と相対性理論は重ならないのです。互いに独立してしまい、双方を同時に示す整合理論は現在まだ完成しておりません。

金属の表面に光を当てると電子が飛び出すと言う現象は光電効果として知られています。
アインシュタインはこのことを説明するために、光は任意の連続したエネルギーを持つことは出来ず、飛び飛びのエネルギーしか持つことが出来ないと考えたのです。
光は同じ周波数によって、一つづつの電子に一定のエネルギーを与えることは出来ても、その中間のエネルギーを与えることは出来ないとしたのです。
即ち、連続的な任意のエネルギーを持つことは出来ず、飛び飛びの大きさとなるわけです。
強い光、弱い光とありますが、それは非常に多数の状態にあるため連続しているように見えるわけです。
もし、どんどん弱い光にしていったとき、最後には、光が有るか無いかのどちらかの状態になります。最後の弱い光のその半分の強さの光は無いのです。
まるで階段のようだと言うのです。

光を粒子と考えた場合には、1個が有るか無いかということになりこのことを説明できるのですが、波動であると考えた場合にはその中間のエネルギーを持っていても.おかしくはありません。

ボーアはその矛盾点を説明するため、電子は原子核の中で特定のエネルギーををもって周回していると考えました。
ただこの段階においても電子は粒子とされています。

量子論においては状態は確率によって決まるものであるとされました。
この結果ほとんどの矛盾は解決され、実験結果をよく説明できるようになりました。
電子の軌道という考え方は無くなり、波動関数と言われる状態を確率的に持っていると考えられるようになったのです。