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ジプシー移動型民族を指す民族名ですが、「ロマ」とも言われます |
ジプシー、ロマジプシーは、ヨーロッパで生活している移動型民族を指す民族名ですが、近年「ジプシー」は差別用語と見做され、「ロマ」と言い換えられる傾向にあります。「ジプシー」は差別用語として放送禁止用語とされています。 代わりに「ロマ」と言い換えられる傾向にあるりますが、「ロマ」という民族は「ジプシー」民族の中の一つであるため正確さには欠けるところがあります。 「ジプシー」は様々な地域や団体を渡り歩く者を少し小馬鹿にして表現されている言葉でもあります。 ドイツでジプシーを確認している最古の記録は1407年にあります。 1427年にフランスのパリに現れた彼らは、「私たちはエジプトの出身である」と名乗ったため、「エジプトからやって来た人」の「エジプシャン」が転じて「ジプシー」 (Gypsy) と言われるようになったようです。 「ロマ」というは、インド・アーリア人系の移動型民族でロマ語を話し、「ジプシー」の最大勢力です。 そのほか、ロミ、アッシュカリー,ロム、ドム、リューリなど移動生活する民族は色々あります。 ジプシーを代表するロマの音楽は、西アジアやヨーロッパなどで移動型の生活を送る民族を中心に発達してきた音楽です。 ロマは各地を放浪しながら音楽の演奏やダンスなどを行う旅芸人として生計を立ててきました。 彼らによってもたらされた音楽は、現地の音楽に影響を与えましたし、また現地の音楽から彼らは影響を受け、相互に発展してきた歴史があります。 ロマ音楽の特徴としては、テンポや強弱の激しい変化や交替、細やかなリズムや修飾があります。 短音階が多く使われますが、二つの増二度音程を持つ独特の音階となっていることも特徴です。 これはハンガリー音階などと呼ばれることもあります。 スペインに渡ったロマ音楽は、フラメンコ音楽として広く世界的に知られています。 物悲しい中にも激しさがあり、この曲に合わせて踊るダンサーの姿は目に浮かぶようです。 フラメンコはスペイン南部のアンダルシア地方で生まれましたが、ロマの文化と融合して出来てきた音楽です。 ロマの音楽の影響力は特にハンガリーにおいて顕著です。 ロマの音楽がハンガリーの代表的な音楽と言われるほどになっています。 ヨーロッパでは"ハンガリーの音楽"という言葉が"ロマの音楽"と混同される傾向さえあります。 ブラームスの「ハンガリー舞曲」などはそうした例です。 瀧廉太郎作曲の荒城の月は、このジプシー音楽の影響を受けていたのかどうかは分かりませんが、確かに原曲はジプシーを思わせるような、物悲しい感じがし、日本の曲としては斬新な感じがします。 山田耕筰はこれを編曲して日本人好みの曲とし、現在に至っています。
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