シャープ記号

半音上げることを意味する記号「♯」です
   

シャープ記号

シャープ記号は嬰記号(えいきごう)と言われる楽譜上で半音上げることを意味する記号「♯」です。

楽譜と言ってもいろいろあります。
尺八の楽譜もありますし、琴の楽譜もあります。
このシャープ記号は西洋から伝えられた五線記譜法による楽譜上で、半音上げることを意味する記号です。

電話などに使われている番号記号「#」に非常によく似ていますが、少しだけ違います。

二本の縦棒にもその違いが現れます。

シャープ記号は二本の縦棒が垂直なのですが、
番号記号の方は少し斜めになっているのです。右上から左下に向かう斜めの縦線です。
また、シャープ記号の横線は水平でなく、右上がりの斜めに書かれます。さらに縦線よりも太く書かれるのが普通です。

なぜシャープ記号の横線が斜めになっているのかという点について、もし、水平だと五線譜の線と見分けられなくなってしまいやすいからだとも言われています。

シャープ記号はイタリア語ではディエジス、フランス語ではディエズと呼ばれます。

半音上げると言いますが、半音とは全音の半分のことです。
通常、ドとレの間は全音ですが、ミとファの間は半音になっています。
半音はもう一か所あります。シとドの間です。
その他の部分は皆全音です。

例えばファののところにシャープ記号が付けられますと、
 ミとファのの間が全音になり、ファとソの間が半音になります。

一つシャープが付けられますと1小節の中では有効となります。
楽譜の書き出しの部分に付けられた場合は楽譜一行に渡って有効になります。

元に戻すにはナチュラル記号が使われます。

「荒城の月」の原曲は「荒城月」というタイトルであり、「はなのえん」の「え」にシャープ記号が付いていたのです。
土井晩翠作詞、瀧廉太郎作曲です。

タイトルの変更理由は定かではありませんが、シャープ記号を取り去ったのは山田耕筰です。
確かにその方が日本人には合うように感じられますが、瀧廉太郎の作曲した原曲、シャープ記号のある曲も哀調をおび、感動的な曲に思えます。

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