指揮者

指揮者はオーケストラなどで演奏をまとめ、表現を左右する重要な役目です
   

指揮者

指揮者は、オーケストラや合唱などで、各パートの演奏をまとめ、表現を左右する重要な役目です。楽譜はもちろん関連知識も把握し、表情付けや練習計画まで行います。

例えば小澤征爾は理解した曲を自ら白紙の五線譜に書き写し、作者の意図を追求し理解を深めながら練習していたそうです。
「勉強していない指揮者ほど使えないものはありませんから」と話していたと言われています。

指揮者は、練習に際して、表現全体を考えて、各パートの音量・音色等を指導し、ミスやずれを修正して、演奏を完成させていきます。 演奏会本番でそれを出し切るわけです。

指揮者はその他に、何を演奏すべきかの選曲や人間関係の相談までなさねばなりません。
いわゆる上から目線ではまとめ上げることは出来ないようです。
これは団員とともにしている常任指揮者のことですが、演奏会やツアーのために呼ばれた名のある指揮者は客演指揮者と呼ばれ、練習回数は少ないようです。

指揮者は楽譜だけでなく色々の関係専門知識を必要するため、19世紀半ば以降、指揮者の専門職化が進んできました。
現在では、音楽大学の指揮科で指揮者の養成がさなれることが多くなっています。

しかしその前は、指揮者は専門職ではなく、楽器奏者や声楽家、あるいは作曲家などからリーダーが出てきて、まとめ役として指揮をしていました。

指揮者には幅広い知識、能力が求められ、大勢の人間に自らの意思を伝えることが出来なくてはなりません。
音楽的表現を作り上げていくことが目標ですから、知識だけではそれは可能ではなく、指揮者となるためには実践の積み重が必要なのです。

私の知人で指揮をしている方が言われますには、
 音楽のことは自信があるけれども、人の問題には手を焼くよ
と、愚痴を言っておられました。

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