春というのは温かくなってきて過ごしやすくなった季節
   

春というのは正月を新春というように、旧暦では一月は春の訪れであり、「物事の始まり」を示すこともありますが、温かくなってきて過ごしやすくなった季節を言います。

春が到来すると、冬の寒さで過酷で抑圧された生活から解放されるため、春は「抑圧からの解放、自由の空気の到来」を意味することばとして使用されます。

春から初夏にかけてを木の芽時とも言ます。
この季節は動物たちにとっても過ごしやすく、性的活動も盛んになるといわれます。
このことから「暖かくなるとおかしな行動をとる人が増える」とも言われています。

春を春(しゅん)と読む場合、性的なことを示す場合が多く、たとえば春画、売春、思春期などの言葉もあります。

日本ではイネの植え付け準備に当たる時期になり、水田ではレンゲが緑肥として栽培され、田起こし、苗代作りなどが続きます。
梅や桃も春になると開花します。
菜の花も代表的な春の畑の風景になります。
多くの植物はこの春になるころから葉を伸ばし、栄養を蓄え繁殖を始めます。

梅・桜・桃が春の花の代表であり、それぞれを対象として花見が行われます。
荒城の月で土井晩翠は「春高楼の花の宴」と言っています。
梅・桜・桃のどれであるか明言はしていませんが、梅、桃の季節は少し肌寒さも残りますし、日本の代表としての桜をイメージしていたような気がします。(よく似ていますが、高楼の楼と、桜は字が違います。楼から桜を連想するのは間違いです)

春、過ごしやすくなってきたころ、高い天守の周りで桜の花も咲き、盛大な酒盛りが行われていたのでしょう。

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