荒城の月歌詞  「天上影」

神や仏の世界、すなわち自然の力の意味
   

天上影

天の上の影と書かれています。これは天の上で更に見えないところ、神や仏のの世界、すなわち自然の力を意味していると私は解釈しています。

これは「月光と雲」を意味していると一般には解釈されているようですが、私は若干異なった意味に解釈しているのです。
このことについて説明します。

土井晩翠は、荒城の月四番の歌詞で、世の中は移り変わるけれども天上影は変わらないと言い切っているわけです。

実は2500年前に釈尊、つまりブッダが同じことを言っているのです。
いまあなたが見ているものは全て変化するものであり、やがては変わっていってしまうものである。
今ここにあるように思えるけれども変わっていってしまうのなら本当に実在するとは言えない。
ここに在るのだけれども実在しない状態を「空」と言う。と。

更にブッダは言います。
しかし永遠に変わらないもの、つまり実在するものが一つだけある。
それは大宇宙にある自然の力であり、これを仏と言うが、この力だけはいつまでたっても変わることはない。
このようにブッダは言っています。

天の上の更に見えないところで働いている力、いつまでも変わらない力、これを土井晩翠は「天上影」と表したものと私は思うのです。

すなわち「天上影」は自然の力の意味であると私は解釈します。

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