勢力

荒城の月の意味する昔の勢力、大名の勢力の意味
   

勢力とは

勢力とは。荒城の月の意味する昔の勢力。大名の勢力などについて記します。

勢力の意味

勢力について辞書には次のような意味が記してあります。

  自分ではない他の者(個人または集団)を自分の意志どおりに動かすことができる能力。
  個人または集団を自己の意思にかなうように行動させうる能力のこと。

荒城の月の歌詞

荒城の月の歌詞二番の解釈は意見の分かれるところですが、「植うる剣」を多くの兵士が一斉に高く突き上げている様子、すなわち城主の勢力を意味しているものと解釈しています。
歌詞一番では「花の宴」として栄華を示しています。
これらの栄華や勢力は今は影も形も無くなっている。世の中は移り変わるものだと言っているのです。

大名の勢力

このような大きな栄華や勢力を持つのは大名であったと考えられ、作詞者土井晩翠は仙台に住んでいたことから推定して、伊達政宗の築いた仙台城、青葉城とも言われますがこの城跡のことを意味していると思われます。
ただ、土井晩翠はどこの城と表明していませんがそれはこの詩を見る人の想像に任せた方が良かろうとの意図もあったのかもしれません。 ここでは伊達政宗の築いた仙台城についてその勢力を考えてみます。

大名は二つに分けることが出来ます。
一つは元々徳川に味方していたもの。・・・譜代大名
もう一つは元々ではなかったけれども徳川に味方して戦果をあげたもの。・・外様大名

伊達政宗は関ヶ原の戦いで徳川家康に味方し、その恩賞として62万石を与えられた大変大きな大名(外様大名)です。
まもなく仙台城を築いて江戸時代を通じて国持大名を維持し、仙台藩62万石の大藩として繁栄しました。

譜代大名と外様大名を比較してみますと一般的に次のようなことが言えます。
譜代大名は、元は豊臣政権の家臣であった徳川家康のさらに家臣という立場だったのです。
これに対し外様大名は元は豊臣政権下において徳川家康と同じ位置にある大名家だったわけです。

外様大名は、徳川家康と背比べしながら居た人ですから元家臣とは別の扱いを受けました。
徳川幕府にとっては真の味方かどうか警戒もされたため、遠いところに領地を与えられたのですが、その代わり莫大な領地をもらい、大きな勢力を誇ることが出来たのです。

仙台城、(青葉城)を築いた伊達政宗はこの外様大名の中でも特に大きな勢力を持ち、繁栄を極めました。
その城下町は「千代」(センダイ)から「仙台」(せんだい)と呼ばれ、今に至っています。

荒城の月にいう「荒城」はおそらくこの大きな勢力を誇った仙台城を頭に描いて作詞されたのではないかと思われます。

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