荒城の月 歌詞三番の意味解説

歌詞三番の意味を解説します
   
    

荒城の月 解説

土井晩翠の気持ちを推察しながら荒城の月の歌詞三番の意味を解説します。

歌詞三番の意味解説


三番

今荒城の夜半(よわ)の月 変わらぬ光誰(た)がためぞ
垣に残るはただ葛(かずら) 松に歌(うと)うはただ嵐(あらし)

この三番の歌詞は読んで字のごとしと言いますか、荒れ果てた城跡にたたずんで、夜半の月を見ながら出てきた言葉そのものだと思います。
この月の光だけは昔と変わらないだろうが誰のために輝いているのだろう。疑問符をそのまま口にしているのですが、実はこれは四番の歌詞につなげるための一句ではないかと解釈しています。
荒れ果てた城跡に昔と変わらぬ月だけがこうこうと照っている。誰のために輝いているのだろうか。
見渡し見れば昔の栄華の跡もなく、権力や権勢の跡もない。
ただあるのは石垣の葛とひゅうひゅう言う松が風を切る音だけだ。

今、月明りは昔と変わらないけれども、昔の栄たころの面影も盛者としての権勢の姿も何一つない。
月は何のために今も照っているのだろうか。
これが三番の歌詞の意味であると私は解釈しています。
ただ、月は誰のために昔も今も照っているのであろうかと言う疑問符は四番の歌詞につながる言葉であると考えられます。

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